住まいのコラム

建て替えとリフォームはどちらがお得?費用比較や施工事例、迷ったときの判断基準を解説

メインビジュアル

家が古くなってきた場合や家族構成・ライフスタイルに大きな変化があったときに、多くの人が「建て替え」と「リフォーム」で迷います。建て替えとリフォームには、それぞれメリットとデメリットがあるため、後々に後悔しないよう総合的に検討することが必要です。この記事では、“住宅の見直し”を検討している人に向けて、2つの違いを解説します。参考にしてください。

建て替えとリフォームの違いとは

建て替えとリフォームの違いとは

建て替えとリフォームの違いが分かるように、2つの概要を解説します。

建て替えの概要

建て替えとは、現在建っている建物を取り壊して、新たに基礎(土台)部分から建てることです。建て替えが選択される多くのケースは、老朽化や建物の傷みが激しいなどの理由で、改築や修復、復旧するとなると、かえって多くの費用がかかる場合です。ただし、建築基準法で定められた条件を満たしていない「再建築不可物件」に該当する場合は、建て替えることができません。また、建て替え時には、現行の建築基準法の条件を満たす必要があるため、現在よりも住宅サイズが小さくなってしまうことがあります。

リフォームの概要

リフォームの定義は会社によってさまざまですが、一般的には、既存の建物や部屋を修理・修繕、改築、増築することです。似た言葉に「リノベーション」があり、施工範囲などでリフォームと使い分けられていることもありますが、明確な使い分けの定義はありません。リフォームは、建て替えと異なり、基礎(土台)などを活かし、既存の建物に手を加えることで、傷んでいる箇所を修復したり、新たな性能や機能を持たせたりすることができます。

費用相場の目安

費用相場の目安

建て替えとリフォームの費用の相場について、分かるように解説します。

建て替えとリフォームの費用比較

施工内容によって費用は大きく変わるため一概には言えませんが、建て替えは、基礎(土台)から建てる新築の建設費用に加えて、現在の建物の解体費や廃材の破棄費、長期にわたる施工期間の仮住まいの家賃などが必要になることから、リフォームと比較して多くの費用がかかる傾向があります。国土交通省が発表したデータによると、建て替えの平均費用は3055万円、リフォームの費用は平均181 万円となっています。ただし、先に述べた通り施工内容で変わるため、「建て替えは高い」「リフォームは安い」と決めつけず、専門家に相談するのが良いでしょう。

※出典:国土交通省「令和2年度住宅市場動向調査報告」
https://www.mlit.go.jp/common/001401319.pdf(PDF46枚目:資金調達に関する事項)

どちらにするか迷ったら

前項で触れた「専門家に相談する」の具体的な方法には、「ホームインスペクション(住宅診断)」があります。ホームインスペクションは、専門家(住宅診断士)に現在の建物の劣化や欠陥などのコンディションを診断してもらえるサービスです。診断結果をもとに、第三者的な立場からの客観的なアドバイスを得ることができるため、建て替えとリフォームとで迷った際には有力な判断材料になり得ます。

建て替えのメリット・デメリット

建て替えのメリット・デメリット

建て替えのメリット・デメリットについて、分かるように解説します。

メリット

建て替えは基礎(土台)から新たに建物をつくるため、理想の構造や間取り、設備などを追い求めることができます。また、耐震性能や断熱性能などをあらかじめ考慮した設計にすることで、安全で快適な暮らしを手に入れやすいのもメリットです。建て替え時には、市区町村に「住居表示の届出」をすることになりますが、「新築」として新たに登録されるため、資産価値も新築になります。

デメリット

建て替えは現在の建物を完全に取り壊すため、思い出が詰まった“愛着のある家”を失うことになります。解体費や廃材の破棄費がかかることに加え、新築工事の工数と手間、打ち合わせが必要であり、施工期間中の仮住まい家賃、引っ越し費用など、それらに応じてコストがかさみます。また前述した通り、建築基準法などの現在の法律や条例を守る必要があるため、場合により現在よりも小さな家しか建てられないケースや、建て替え自体ができないケースもあります。

リフォームのメリット・デメリット

リフォームのメリット・デメリット

リフォームのメリット・デメリットについて、分かるように解説します。

メリット

リフォームは現在の建物を完全に取り壊すことなく、良い部分や愛着のある部分を残したまま、さらに暮らしやすくできるのが大きなメリットです。部分的に修理・修繕、改築、増築する場合が多いため、予算が組みやすく、一般的に建て替えよりもコストを抑えられます。さらに、施工期間が短く済むことや、施工内容によっては住みながら進められることから、建て替えよりも「手軽」と言えます。

デメリット

現在の建物の基礎(土台)を利用するため、どうしても構造や間取りに制限があります。そのため、建て替えと比べて理想を追及するのが難しい面があります。また、一般的には建て替えよりもコストを抑えられますが、現在の建物の劣化が激しい場合や大きく改築する場合など、大がかりな施工になるほど高額になります。また、例えば、床下の損傷が当初考えていたよりも激しく追加の修繕が必要になるなど、計画にないコストがかかることもあるので、予算組みには注意が必要です。

建て替えの施工事例

建て替えの施工事例

日本ハウスHDの建て替えの施工事例を紹介します。

リゾートホテルで過ごすような非日常を味わえる檜の住まい

旅行が趣味の夫婦が、長年暮らした自宅を建て替えた事例です。建て替えならではの「自由度の高さ」を活かし、旅先で泊まった高級リゾートホテルの部屋をモデルにデザインされています。最大の特徴は、大黒柱を中心に高さ最大5.5mの勾配天井の下に広がる30畳のLDK。さらに敷地の形状を活かし、寝室と浴室を斜めにスイート(続き部屋) のようにつないでいる点です。非日常を味わえる住宅になっています。

リフォームの施工事例

リフォームの施工事例

日本ハウスHDのリフォームの施工事例を紹介します。

和室を洋室へ

高齢の親と同居することになり、それに伴い和室から寝起きのしやすいベッドがおける洋室にリフォームした事例です。既存の間取りや窓の位置をできるだけ活かすことで、費用を約40万円に抑えています。また和室の木の竿縁天井を利用したことで、暮らしなれた家のおもかげが残った洋室になっています。

キッチンスタイルの変更

壁に面していたキッチンのコンロと水廻りを、家族と言葉を交わしながら料理を楽しめるアイランドキッチンにリフォームした事例です。コンロと水回りの設備機器が新しくなったことに加え、背後(壁側)にキッチンカウンターがあり、料理がしやすくなりました。また、壁側を向くことなく料理できるため開放的な雰囲気にもなっています。費用は約150万円です。

外壁塗装(断熱塗材:GAINA)

築13年目を迎え、外壁・バルコニーの防水点検の後に行ったリフォーム事例です。防水の点検後に、色あせていた外壁を明るい色合いに変更したことで、建物の表情が一新されました。断熱・遮熱性能を持った塗料で外壁を塗り替えることで、室内の快適性が増すとともに、光熱費の削減も期待できます。費用は約185万円です。

どちらがよいかを選ぶポイント

どちらがよいかを選ぶポイント

建て替えとリフォームのどちらを選ぶのが良いかは、現在の建物の保存状態や設計段階の内容、自身(施主)や家族の希望によって変わります。それを踏まえた上で、一般的な判断基準を解説します。ポイントは「築年数(今後何年済む予定か)」「家族構成の変化」「予算」などです。

建て替えが向いている人

一般的に建て替えが向いているのは、地盤や基礎に不安があり、その不安を解消したい人や、将来家族が住み継ぐ可能性を見越して今後も長年にわたって安心して暮らせる家にしたい人、耐震性や耐久性、断熱性を大幅に改善したい人などです。また建て替えは間取りを大きく変更できるため、家族構成やライフスタイルに大きな変化があった人にも向いていると言えます。“理想の家”を追及したい人も、自由に一から設計できる建て替えを選択するのがよいでしょう。

リフォームが向いている人

一般的にリフォームが向いているのは、短い施工期間で費用を抑えて必要な部分だけ改修したい人、暮らし慣れた家のおもかげを残したい人などです。また、現在の建物が再建築不可能な土地に建つ場合は、建て替えが出来ないため、リフォームを選択することになります。

先述の通り、リフォームが向いているかどうかは、現在の建物の保存状態や設計段階の内容が大きく影響します。専門家に相談し、自身(施主)や家族の希望を伝えた上で総合的に判断するのが良いでしょう。

まとめ

まとめ

住宅の建て替えとリフォームの違いについて解説してきましたが、どちらであれ、重要なのは「自身(施主)や家族の希望が叶えられること」です。

日本ハウスHDでは、施主様とのコミュニケーションを大切にし、専属の棟梁・職人が責任を持って「希望を叶える家づくり」を行っています。建て替えか、リフォームかでお悩みの方はご相談ください。専門家としての知識と経験で、サポートさせていただきます。

ホームページでは多くの施工事例を掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
https://www.nihonhouse-hd.co.jp/lineup/example/