住まいのコラム

【徹底解説】木造住宅の選び方|ハウスメーカーを利用するメリット・デメリットは?

木造住宅イメージ

マイホームの購入は、人生の中でも大きな買い物といえます。依頼するハウスメーカーにもこだわりを持ちたいという人もいるでしょう。この記事では、CMで目にする大手のハウスメーカーのほかに、どのような業者がいるのか、選び方のコツなどを知りたい人に向けて、木造住宅メーカー選びのポイントを解説します。

木造住宅メーカーと契約するメリット・デメリット

木造住宅メーカーと契約するメリット・デメリット

木造住宅を建てる場合、ハウスメーカーに依頼するメリットやデメリットについて解説します。

木造住宅メーカーを利用するメリット

木造住宅メーカーは、それぞれが明確なコンセプトに基づいて住宅を建築するほか、住宅展示場などで内外装などを確認できるため、住宅の完成形をイメージしやすいという利点があります。また、保証制度がしっかりしている点や、住宅ローンの優遇金利を利用できる点も挙げられます。さらに、最新の技術や設備を導入しやすいこともメリットの1つです。

木造住宅メーカーを利用するデメリット

木造住宅メーカーは、完成後の住宅をイメージしやすいというメリットがある反面、設計や設備などの自由度が制限されてしまう場合があります。また、工務店と建設費用を比較した場合、木造住宅メーカーの総体金額が高額になる可能性もあり、予算管理が重要になってきます。

木造住宅のメーカーの選び方とは?

木造住宅のメーカーの選び方とは?

木造住宅メーカーで失敗しないためには、選ぶ際の基準を設定する必要があります。ここでは、選び方についてくわしく解説します。

選び方1:耐震基準

選び方1:耐震基準

日本は、地震の発生頻度が高い国です。そのため、木造住宅の耐震性能が優れているかが、生活の安全に直結します。耐震性能に対する家づくりの考え方は、ハウスメーカーごとに異なるのでよく確認しましょう。

耐震等級について確認する

木造住宅メーカーの住宅の耐震性能を確認する際は、耐震等級をチェックするとわかりやすいです。耐震等級は品確法の住宅性能評価によって定められており、3段階に分けられています。それぞれの等級の耐震性能については、以下の表を確認しましょう。

項目 内容
耐震等級1 震度6強~7の地震が起こっても倒壊しないことを想定された強度
耐震等級2 耐震等級1を基準とした場合、1.25倍の強度
耐震等級3 耐震等級1を基準とした場合、1.5倍の強度で最高等級です

最も耐震性能が高い等級は3で、1が最も低い等級になります。

選び方2:耐火性能

選び方2:耐火性能

住宅の安全性を確認するうえで、耐火性能の高さも重要です。耐火性能が高ければ、火事が発生しても火の回りを遅くできるため、住人が屋外へ避難するまでの時間を稼ぐことも可能です。

また、被害が少ないうちに消火活動を行ってもらえる可能性も高まります。耐火性能が高い木造住宅を選ぶことで、命はもちろん、住宅内の資産などを守ることにもつながります。

木造住宅の構造は全部で2種類

木造住宅の構造は、「木造軸組工法」と「木造壁式工法(ツーバイフォー(2×4)工法)」の2種類に分けられます。木造軸組工法とは、日本の伝統的な在来工法で、柱と梁で住宅の骨組みを築く建築手法で、注文住宅などで自由な間取りを決めたい場合に有効です。

一方、木造壁式工法(ツーバイフォー(2×4)工法)は、2インチ×4インチの合板や木材でパネルをつくり、組み合わせていく建築手法です。アメリカから伝わった工法で、面で住宅を支えることから、木造軸組工法よりも耐震性を確保しやすい特徴があります。

選び方3:気密性能

選び方3:気密性能

高気密の家は、夏はエアコンが効きやすく、冬は室内が冷えにくいという特徴があります。断熱材は、グラスウールという素材が主流でしたが、近年では、さらに高気密を実現しやすいとされる発泡系断熱材が注目を集めています。

ただし、高性能なグラスウールも開発されているため、断熱性を比較した場合、発泡系の断熱材と遜色ありません。

気密性を確認するなら「C値」をチェックする

高気密な住宅かどうかを確認したい場合は、「C値」と呼ばれる相当隙間面積の数値を確認しましょう。C値とは、住宅にある隙間を数値化したものです。「住宅全体の隙間の面積÷建物の延べ床面積」でC値を計算できます。C値の数値が小さいほど、住宅の隙間が少なく気密性が高い住宅であるといえます。隙間が少なければ、無駄な熱損失を少なく出来、結露が発生しにくくなるため、壁内結露による住宅の劣化対策としても有効です。

また、近年ではUA値(外皮平均熱貫流率)という省エネルギー性能も合わせて問い合わせましょう。

選び方4:シロアリへの対策

選び方4:シロアリへの対策

木造住宅はシロアリによる被害があるため、どのような対策を行っているのかを確認しておくことが重要です。シロアリは、住宅に使用している木材を食べるため、柱がスカスカになるなどの被害が考えられます。柱の侵食が激しい場合は、本来の強度を保てなくなり、住宅が倒壊する恐れがあります。シロアリ対策として、防蟻剤やホウ酸などの利用も効果的です。

木造住宅メーカーに直接問い合わせて確認する

シロアリ対策は、木造住宅メーカーによって異なるため、直接問い合わせをして確認しましょう。たとえば、1階に使用する材木に防蟻処理を施しておく、住宅の基礎の下に防蟻効果が高い専用のシートを張る、シロアリが苦手とする材種を使用する、あらかじめ土壌処理を行っておくなどが、シロアリ対策の一例です。

選び方5:防音性

選び方5:防音性

屋外の騒音や上下階の生活音が大きいと、ストレスになる場合があります。そのため、木造住宅メーカーを選ぶうえで、防音性にも配慮しているかを確認しておくことも大切です。一般的な壁床の防音対策として、発泡断熱材の使用や、硬質石膏ボードなどが挙げられます。また、生活時間が異なる家族とも暮らしやすい間取りに工夫する方法を提案してもらうことも可能です。

カタログやホームページで対策をチェック

騒音は家庭内の問題だけでなく、近所との関係の悪化にも発展する可能性があることから、防音対策に力を入れている木造住宅メーカーもあります。対策例として、構造用合板とフローリングの床材の間に防音効果のある特殊ボードを入れる、2枚ガラスの間にガスを注入する、外壁に防振効果が高い壁材を二重にするなどの方法が挙げられます。

選び方6:間取りの自由度

選び方6:間取りの自由度

あらかじめ間取りが決まっている住宅よりも、自由に設計した住宅のほうが建築コストは高くなる傾向があります。間取りに制約があるプランは、コストを下げたい場合におすすめですが、自由度が低くなります。予算も含め、建築コストを安くおさえるのか、こだわりのある間取りにするのかを決めたうえで、条件に合う木造住宅メーカーを選ぶことが大切です。

建売・注文・自由設計の違いを理解しておく

木造住宅メーカーを選ぶ前に、建売や注文、自由設計の違いについて、知識を深めておくことも重要です。違いを理解しないままメーカーを選んでしまうと、「間取りを自由に決められなかった」や「細かい希望を聞かれて面倒だった」などのように、設計段階から食い違いが起こる可能性があります。

建売とは、土地とセットで建築が完了している住宅を購入することです。間取りも決まっているため、実物を見て決められるメリットがあります。

注文は、間取りはもちろん、内外装や設備などを一からプランニングできます。こだわりの住宅を建てたい人が注文を選ぶ傾向が高いようです。

自由設計は、住宅の一部の間取りだけを自由に決められます。注文に比べ、プランニングの自由度が挟まることを理解していないと、思わぬところで間取りを妥協しなければならなくなるケースもあります。

選び方7:木造住宅のデザイン

選び方7:木造住宅のデザイン

住宅の外観にこだわりたいという人にとっては、木造住宅のデザインについても確認しておく必要があります。木造住宅メーカーによって、得意とするデザインが異なるため、どのようなデザインにしたいのかを明確にしたうえで、メーカーを探すことが重要です。デザインの一例として、洋風や和風、モダン、シンプルなどが挙げられます。

カタログでデザインをチェック

木造住宅メーカーのほとんどが、無料でカタログを配布しています。ホームページから無料請求できるほか、来店して相談する際に見せてもらうことも可能です。カタログには、商品や技術などに特化した専門的なものもあるため、必要に応じて資料請求しましょう。

住宅展示場でも確認できる

カタログだけでは「十分なイメージがわきづらい」という人もいるかもしれません。その場合は、住宅展示場や見学会などに足を運びましょう。複数のハウスメーカーが集まっている展示場もあれば、独自に展示場を設けているハウスメーカーもあります。近年は、予約が必要なケースが多いので事前に確認しましょう。

選び方8:木造住宅に使う素材

選び方8:木造住宅に使う素材

ハウスメーカーによって、得意とする木材があります。使用したい木材がある場合は、建築に使用する木材にも注目しましょう。自然素材は、消臭・調湿作用やストレスの解消といったメリットが期待されています。

また、木材の種類だけでなく、木材に使用する塗料や接着剤のほか、健康に影響がある化学物質が含まれているかどうかも確認しておくことをおすすめします。

自然素材なら癒し効果を期待できる

一般的な建材に比べ、自然素材には上述したような効果が期待されるため、安らげる空間をつくりたい場合に有効です。たとえば、無垢材は調湿作用やストレスを和らげるなどの効果が期待されています。また、調湿作用のほか、消臭効果が得られる壁材を使用したい場合は、シラス壁もおすすめです。

選び方9:メーカーの担当者

選び方9:メーカーの担当者

メーカーの担当者を総合的に評価して判断するようにしましょう。以下では、判断の基準となるポイントを解説します。

提案力を確認する

こちらの要望にもていねいに対応してくれるか、相談した際に適切な提案をしてくれるかなど、担当者の受け答えをチェックしましょう。希望を通すことが難しい場合は、明確な理由や代替案を示してくれるかどうかも担当者を見極める際の重要なポイントです。

木造住宅に関する知識を確認する

住宅や建築関連の基本的な知識や専門用語をわかりやすく、かみ砕いて説明してくれるのかもチェックしておきましょう。特に、建築士やハウジングコーディネーター、インテリアコーディネーター、宅建士などの資格を持つ専門知識が豊富な担当者がおすすめです。

選び方10:アフターメンテナンス

選び方10:アフターメンテナンス

木造住宅に長く住む場合は、修理やリフォームなどの工事が必要になるケースも多いです。そのため、アフターメンテナンスの内容や範囲、保証期間などもハウスメーカーごとに比較検討しておきましょう。

アフター保証制度についてチェックしておく

住宅の保証制度は、法令で基準が定められていますが、基準よりも長期間のサポート制度を設けているハウスメーカーも多いです。たとえば、無償の長期サポートシステムを提供している、24時間365日いつでも相談できる、リフォームを提案してくれる、訪問サービスがあるなどが挙げられます。

コールセンターは、主に自社運営と外部委託の2種類があります。外部委託の場合、人を介して担当者とのやり取りが必要になるため、時間がかかったり、正しく伝わらないなどの行き違いが生まれやすかったりする可能性も高いです。

まとめ

まとめ

木造住宅メーカーを選ぶ際は、住宅の性能や構造のほか、デザインやアフターメンテナンスなどを確認しておきましょう。また、要望を伝えるうえで、相談しやすい担当者や職人がいるハウスメーカーを選ぶことも大切です。

日本ハウスHDは、自社運営の24時間体制コールセンターがあり、専属の棟梁や職人による顔の見える家づくりが強みのハウスメーカーです。直営工事や耐震施工のほか、一貫した担当窓口やアフターサービスも充実しています。高品質な桧を使用した住宅やゼロエネ住宅などの自由度の高い住宅の施工にも対応できます。興味がある人は、カタログや資料請求がおすすめです。