
窓のおこし絵模型
ライフスタイル向上のための窓計画
窓を主体的に考える
窓は住宅において数少ない「動かせるエレメント」ですが、住まい手、特に子どもたちが設計段階で窓に関与する機会はほとんどありませんでした。
「茶室のおこし絵」に着想を得て、窓と住まいの空間を考える道具を用意し、子どもたちも参加できる仕組みとしました。
自ら窓の位置や開き方に関わることで、住まいへの理解と愛着を深めることを目指しました。平面図に展開図を並べてカットするだけで、簡単に作ることができます。

窓と身体感覚をつなげる
設備の高性能化により、窓を自分で開閉する体験が減っています。
子どもたちが窓の位置や開き方を自分で考えて、身体感覚や気づきを伴いながら暮らしを作る機会を生み出すことを目指しました。
「茶室のおこし絵」に着想を得た「窓のおこし絵模型」を用いて、だれでも家づくりに参加できるようにいたしました。

空ける・閉める、風・光・景色の様子を知る
設計初期から子どもを含む住まい手と設計者が「窓」を共通の手がかりとすることで、感覚的に捉えながらも、より深く理解し主体的に考えるための手法を模索します。
図面やCGでは伝わりにくい光や風などの要素を、「窓のおこし絵模型」によって体験的に検討できます。
子どもたちは、開ける 閉めるという操作だけでなく、外の景色や、風の通り道を想像したりと、身体感覚を通して窓と空間の関係を学ぶことで、暮らしへの意識を深めます。

窓を考える体験を支援する
子どもと模型を囲みながら家族で窓を検討できます。
「図面では想像できなかった窓の大きさが実感できた」、「子どもと一緒に見え方を話し合えた」といった声がありました。
設計過程で窓を考えた体験が印象に残ることで、入居後に通風・採光・視線など、環境を子どもが操作するようになり、窓への関心が暮らしの中で持続し、
住まいへの愛着にもつながります。
