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木造住宅の耐用年数とは?実際に住める年数と耐用年数は違う!

木造住宅ブロック

住宅には構造によって、耐用年数が定められています。一般的に耐用年数というと法定耐用年数をさすのですが、木造住宅では22年と定められています。法定耐用年数が22年だからといって、木造住宅が22年で住めなくなるわけではありません。では、木造住宅の耐用年数とは何を意味するのでしょうか。

今回は、木造住宅の耐用年数について解説し、実際の木造住宅の寿命との違いなどを明らかにします。この記事を読むことで、木造住宅はメンテナンス次第で長く住むことができること、実際の耐用年数は長いことなどを知ることができます。

木材の寿命

木材の寿命

木造住宅の構造は木材です。木材の寿命やどのような木材があるかを知ることで、木造住宅の寿命が長い理由が分かるためここで解説します。

桧で建築した法隆寺は1300年以上

古い木造建築で思い浮かぶのは、教科書にも載っている法隆寺の五重塔や薬師寺の東塔です。どちらも1300年以上の時を経ていますが、立派に現存しています。両方とも、世界遺産に登録されている建造物ですので、相当のメンテナンスはされていますが、木造建築で1300年以上の長寿は驚異的です。

長寿の秘訣は木の寿命です。木の寿命は、伐採されて建材となってからの耐用年数と樹齢の2つがあります。五重塔・東塔は、共に樹齢1000年を超える桧が使われています。桧は、伐採されてから150から200年かけて強度を増していく性質があるのです。その後1000年近くかけて伐採時の強度に戻っていくとされています。この事を鑑みると、五重塔や東塔の木材は、伐採当時の強度に近いといえるのです。これは、千葉大学教授 小原二郎の木材の老化より学術報告されています。

現代の木造住宅であっても、世界遺産ほどの長寿とはならないまでも、100年を超えているものも珍しくありません。

建物に適した木材の種類

木材の種類は多く、それぞれに特色がありますので、適材適所で使い分けることも大切になります。木造住宅では、大きく分けて構造材と内装材がありますので、代表的なものを紹介します。

構造材に適した木材

桧:水分に強く腐食しにくい。香りも良い。抗菌性も有。
ヒバ:湿気や水分に強く、抗菌性も高い。
杉:比較的安価でよく使われる。桧、ヒバに比べると柔らかい。

内装材に適した木材

桧:香りと肌触り。
杉:木目が美しい。天井材などに使用。香り。
ケヤキ:木目が美しい。床柱、床の間などに使用。
ウォールナット:世界三大名木の1つ。木目が美しく深みがある。
オーク(楢):木目がはっきりして淡い色合い。強度、耐久性に優れている。
チーク:ワックスのような艶を活かして使われる。耐摩耗性にすぐれている。

無垢材と集成材の違い

無垢材は、天然木をそのまま切り出した木材であり、集成材は、挽板などのピースを小さな木材に継ぎ合わせて接着剤で接合してつくる木材です。

無垢材の強度と寿命

無垢材は、木の種類によって強度が異なるため、適材適所で使い分ける必要があります。しかし、古くから有る総桧住宅のように全ての木材を桧にすれば、使い分ける必要もなく、耐久性の高い住宅をつくることができます。寿命についても、木の種類によって異なりますが、針葉樹芯持ち材を使用し、正しい施工方法とシロアリ、腐朽菌対策を行えば百年以上の寿命があります。

集成材の強度と寿命

木の特性を組み合わせた集成材であれば、強度の高い木材をつくることができます。しかし、1種類の木を使用した集成材であれば、木の種類によって強度が異なります。寿命については、接着剤を使用しているため、接着剤の寿命がそのまま集成材の寿命となり、無垢材に比べて大幅に短くなります。

木造住宅の耐用年数とは

木造住宅の耐用年数とは

木造住宅の法定耐用年数は22年です。しかし、耐用年数には4つの種類があるため、それぞれについて詳しく解説します。

法定耐用年数は計算用

家を建てたり、不動産を購入したりした場合、建物に関しては、毎年減価償却する必要があります。理由は、課税の公平性を担保するためです。仮に、新築した住宅と築40年以上経過した住宅の固定資産税が同じであれば、税が公平だとはいえません。

法律で建物の耐用年数を定めて減価償却することにより、税の公平性が担保できるため、法定耐用年数が定められているのです。

要するに、法定耐用年数は減価償却などの計算用であり、住宅ローン審査でも用いられる計算用の数字ということになります。住宅の寿命とは、全く関係のない数字となるのです。

物理的耐用年数は工学的判断

物理的耐用年数は、建物の構造材が物理的原因や化学的要素により劣化を伴う耐用年数であり、工学的な判断をベースに決定される年数です。

しかし、建物を建てる業者や気候、木材の種類、メンテナンス状況によって、物理的原因や化学的要素も異なるため、あくまでも建物として役割を果たす目安でしかありません。

経済的耐用年数は市場価値が反映

経済的耐用年数とは、物理的な面や機能的な面に市場価値を含めた耐用年数です。簡単にいえば、市場で売買される価値がある期間となります。住宅の市場価値には、立地・間取り・見た目・メンテナンスなどによって変わるため、経済的耐用年数は需要があれば長くなり、需要がなければ短くなります。

木造住宅をはじめとする日本の中古住宅は、欧米と比べて需要が低いため、経済的耐用年数は短くなりやすい傾向となっています。

期待耐用年数は使用できる年数

期待耐用年数とは、通常の維持管理で使用可能な範囲を表した耐用年数です。期待耐用年数が使われる背景には、需要の低い中古住宅の需要喚起のためであり、使用できる目安が分かることで、消費者の購買意欲を高めることが狙いとなります。

また、期待耐用年数が導入されるまでは、リフォームなどによる価値向上が耐用年数に反映されていませんでした。期待耐用年数により、住宅の評価が正当に近いものになります。法定耐用年数は、法律で定まっていますので、すぐにわかります。しかし、他の耐用年数を知りたい場合には、当該物件を扱っている不動産業者か、信頼できる耐用年数サービスや不動産鑑定士に依頼するとよいでしょう。

実際の木造住宅の寿命とは

実際の木造住宅の寿命とは

木造住宅の耐用年数と寿命が違うことは解説しました。では、実際に木造住宅の寿命とはどの程度なのでしょうか。木造住宅の寿命とは住むことができる年数として解説します。

木造住宅の寿命

一般的に木造住宅の寿命と問われたら、30年程度と答える人が多いようです。中には、法定耐用年数の22年と答える人もいます。しかし、住宅ローンの最長は35年であり、築40年以上の木造住宅も販売されていれば、貸し出しもされています。また、築100年を超える木造住宅に現在でも居住している人は意外と多いのです。

このように、木造住宅の寿命は、一概に何十年と決めることができないのが現状です。目安とするのであれば、期待耐用年数や物理耐用年数ということになります。

木造住宅の耐用年数が30年とされる訳

木造住宅の寿命や耐用年数が30年とされているのには理由があるため、典型的なものを紹介します。

・築後30年程度で、家族構成が変わったり、生活環境が変わったりして間取り変更などのリフォームを余儀なくされるケースがあり、その際に建替えを行う場合があります
・住宅設備の寿命が、およそ30年程度となるため、バスルームやトイレのリフォームの際に建替えを選択するケースがあります
・現在の耐震基準法による耐震診断を受けた際に、築後30年以上の住宅であれば、耐震基準に適合しない場合があります

このように、実際には居住できる木造住宅であっても、リフォームや耐震改修工事を選ばず、30年程度で取り壊されて建替えられるケースがあるため、木造住宅の耐用年数は30年とされています。

木造住宅は80年以上居住できる

国土交通省の木造住宅期待耐用年数によると「フラット35基準程度で50年~60年、劣化対策等級3で75年~90年、長期優良住宅認定であれば100年超」※1とされています。つまり、骨組みや基礎軸組の木材が適切に保たれていて、メンテナンスが行き届いていれば、100年を超えても木造住宅は居住できるということになるのです。

ハウスメーカーや建築業者では、100年住宅や60年保証の木造住宅なども登場しています。木造住宅が、鉄筋コンクリート住宅などと比べて耐用年数が低いという事実に基づかいない風評は、過去のものと認識することが肝要です。

※1 国土交通省|期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について(12ページ参照)

木造住宅の寿命はメンテンス次第

木造住宅の寿命はメンテンス次第

木造住宅の寿命は、メンテナンス次第で延ばすことも可能です。日頃のお手入れやメンテナンスの目安などを解説します。

まめに掃除する

木造住宅の寿命を延ばすためには、まめな掃除が大切です。中でも水回りは、腐食による劣化が起こりやすいため、日頃の掃除の中で異常がないか確認することをおすすめします。

外周部も日頃の掃除の中で、ひび割れや雨樋の詰まりなどを点検すると良いでしょう。健全な排水ができなかったり、防水機能を果たせなかったりといったトラブルは、最も大事な構造体を痛めてしまう恐れがあります。

定期的なメンテナンスを依頼する

木造住宅のメンテナンスの中には、自分ではどうしても点検できない箇所や破損しているかどうかなど判断がつきにくいケースがあります。そのような部分は、プロフェッショナルな方に定期的な点検をしてもらうと安心して暮らせます。ダメージが浅いうちに修理をすれば、修繕費の削減にもつながります。

これから、木造住宅を新築したり購入したりする人は、定期的なアフターメンテナンスが標準サービスに組み込まれていて、保証期間が長い業者を選ぶことをおすすめします。そうすれば、プロフェッショナルな方への点検依頼や修繕費の支払いがなくなります。

メンテナンスの目安

木造住宅は、たくさんの建材や設備で構成されているため、メンテナンスも多岐にわたっています。メンテナンスの目安も分かりにくいため、下記の表で確認してください。

メンテナンス箇所 メンテナンス目安
屋根 スレート 7年~10年・吹き替えは30年
ガルバリウム鋼板 10~15年
10~15年(南バン漆喰部分)
ベランダの防水 10年ごとに点検(FRP防水)
クロス 張り替えの目安は10年
フローリング 半年ごと・ワックスフリーの場合は必要なし
水栓・パッキン・配管 5年ごとに点検・10~20年で水栓器具本体や配管の寿命
キッチン 加熱機器・食器洗浄機 10~20年で寿命
本体・扉・天板 15年程度で寿命
洗面化粧台 15年~25年で交換が必要
便器 温水便座 10~15年で交換
便器 20~30年で交換
ユニットバス 20~30年を目安に交換
給湯器 7~15年で交換

木造住宅を建てる時に気をつけること

新たに木造住宅を建てる場合、長く住めるように以下のことに注意すれば、安全・安心できる住宅に近づけます。

・ハザードマップを確認して、災害リスクの高い土地を避ける
・地盤調査をして軟弱地盤に建てない
・地盤に合った基礎で、構造体がしっかりした家を建てる
・長い保証があって、アフターサービスが行き届いているメーカーや業者を選ぶ

これらのポイントに適合した住宅ならば、より心地よく、より長く住めるような住まいづくりが可能となります。

まとめ

まとめ

木造住宅の耐用年数は、実際に居住できる年数とは異なります。耐用年数には4つの種類があり、国土交通省の資料から、100年超の期待耐用年数の木造住宅もあることを紹介しました。現実に100年を超えている木造住宅に居住しているケースもたくさんあります。木材の寿命は、驚くほど長いので、木造住宅の寿命も長くなるのは必然なのかもしれません。

日本ハウスHDでは、桧の無垢材を使った60年保証のあともサポートが続く、高耐久住宅をラインナップしています。また、自由度の高い在来工法と耐震施工で、安全かつ快適な暮らしを直営工事で提供しており、アフターサービスも充実しています。

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